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11.232016
生理について

<目次>
◇生理周期について
・生理が早く来る 月経先期(げっけいせんき)
生理の周期は人それぞれですが、一般的には28日くらいだと言われています。
また28日前後7日くらいの変動も、正常範囲とされています。
ですが、7日以上早く来るのが連続して2周期以上続くのは、月経不順の部類に入るとされています。
これを生理が早く来すぎる、月経先期(げっけいせんき)と言います。
原因
主な原因はエネルギー不足と熱です。熱には3つのパターンがあります。
・体質的にもともと熱が旺盛
・ストレス性の熱が籠っている
・体を冷やせずに熱が籠っている
などです。
①エネルギー不足・気虚(ききょ)
「気虚(ききょ)」の症状>
・前回の生理が始まってから、21日くらいで次の生理が来ることが、2回以上続く。
・経血の色・・淡い
・経血の質・・さらっとしている
・経血の量・・多め
・その他・・・だるい・疲れやすい・便は軟らかい・泥状便・下っ腹が重く張る感じ・夢が多い・不眠・動悸
気とはエネルギーです。
つまり気虚とはエネルギー不足のことです。
エネルギーには大きく分けて2種類あります。
1つは先天的なエネルギー。親から受け継いだものです。
もう1つは後天的なエネルギー。食べ物から作られるものです。
先天的なエネルギーは、成長とともに減っていくので、食べ物で補給する必要があります。
この時に、しっかり補給できていないと、いずれ不足して体内のあちこちに、いろいろな症状が出始めます。
そのエネルギー不足が原因の一連の症状を作り出している状態のことを、気虚(ききょ)といいます。
気虚(ききょ)になると、活動の大元が不足しているので、日常的にさまざまな不具合が起きてきます。
その不具合が生理に現れると、生理が早く来過ぎる、月経先期となります。
これは気虚(ききょ)で、血液が血管の外へ漏れ出ないようにする力が弱くなると起こります。
主に過労・暴飲暴食・冷えなどで、エネルギーを作っている臓器、「脾」の働きが弱ると、起こりやすいです。
対策>
消化器の中でも、脾の働きをまず補うことが大切です。
食事では冷たいもの、なま物の過食、暴飲暴食は避けましょう。
気を補う食べ物はウナギ、うるち米、牛肉、鶏肉、山芋、豆類などがあります。
脾は湿気を嫌うので、体が濡れたまま放置しない、またエネルギーが足りないので、汗のかきすぎで気が大量に出ていかないようにする事にも注意が必要です。
②熱が籠っている・血熱(けつねつ)
血熱(けつねつ)とは、体の陰陽バランスが陽に偏り過ぎて、熱が血行を乱し、暴れて血管を破ってしまうことで起こります。
つまり、熱が体内で盛んになりすぎるということです。
ただし、盛んになる過程によって、2つに分けられます。
1つは体質が常に暑がりで熱が旺盛、または辛いものの過食、感情の昂ぶりや怒りなどで、体にとって熱が多く偏った場合。2種類あります。
もう一つは、慢性病や体質が虚弱だったり、生理などの出血が多く、体の液体・陰液を消耗しすぎて、体を冷やす機能が弱まり熱性に偏った場合。
「体内で熱が旺盛な場合」陽盛血熱(ようせいけつねつ)の症状>
・経血量が多い
・色が深紅から暗めの赤
・経血の質は粘性
・胸が苦しい感じがする
・のどが渇く
・尿は少なく色は濃い
・便は硬め
体の中に必要以上に熱が生じるか、外から熱が入ってきて、陽が勢いをつけすぎて血の巡りを障害して起こります。血の流れが熱のせいで乱れ、周期を待てずに出血します。
「精神的なイライラなどがうっ血して熱となった場合」肝鬱血熱(かんうつけつねつ)の症状>
・経血量が多いが少ない
・経血の色は暗い赤
・経血に血の塊が混ざる
・胸や脇、下っ腹が張るように痛む
・胸が苦しい感じがする
・怒りっぽい
・口が苦い、のどが乾く
ストレスなどで発生した熱が気の巡りを邪魔して滞り、血行が悪くなって出血します。
「体の熱を鎮める機能が足りずに陰陽バランスが崩れて熱性に傾いた」虚熱の症状>
・経血は多いか少ない
・経血の色は鮮やかな赤
・経血の質感はネバネバした感じ
・手足が火照る、心がざわつく、ほっぺたがほんのり紅い
慢性病、長患い、エッチのし過ぎ、過労、産後、生理の出血過多などにより、体内の熱を鎮めるために必要な陰液(栄養の濃い水分のこと)が不足して、熱盛に傾いた状態で血の流れが速くなり、出血して生理が早く来ます。
対策>
熱を鎮めることが大切です。ストレス性の熱は、人間関係や生活環境などの影響もあるので、まずは環境の整理をしつつ、早く寝るように心がけることが必要です。
食事では、脂っこいもの、辛すぎるもの、味の濃いものなどの過食は避けるようにして、血流の妨げの原因になるような食べ物から遠ざかるようにしましょう。
小松菜、アスパラ、シジミ、あさり、豆腐、チーズ、鶏肉など体内の陰液を増やして潤いを促進する食材を取ることをおススメします。
©2015女性未病研究所
◇生理の痛みいろいろ
・痛みの種類
生理は、本来は痛みは無いものです。
ですが生理痛という言葉が市民権を得ているくらい、生理の時、痛みを感じている女性は多いのではないかと思います。
生理に限らず、痛みにはいろんな種類があると思います。
どんなふうに痛むのか。いつ、何をしている時に痛むのか。
それを把握しておくと、ご自分の体で何が起きているのかがより理解しやすくなります。
・痛みがあるところが幅広く、張るような感じ。マッサージしてほしい感じ。
どこが痛い、と言われても、ここ!って、ピンポイントで場所を指定できないタイプです。
何となく、この辺が全体的に、とか、自分でもどの辺が?と聞かれると困ってしまう人が多いです。
生理痛の場合は、腰が張る、下腹部が張る、体の側面が張る、など、面で違和感を感じることが多いです。
これは気滞(きたい)という状態の時に発生する痛みです。
気とはエネルギーのことを言います。
本来は滞ることなく滑らかに流れているはずの気が、様々な原因によって流れが滞ってしまった時、痛みが発生するというわけです。
・ピンポイントで痛みがある・刺すような痛み・神経痛・夜間痛
痛みのある場所が比較的はっきりしていて、痛みが強い場合が多いです。
夜になると痛みが増すこともあります。このタイプは瘀血(おけつ)と言って、冷えや熱、気滞など何らかの理由で血流が悪くて滞ってしまい、滞ったところで痛みが出ているのです。
生理で塊が出ることがありますが、それも瘀血の一つの症状です。
・重くてだるい・下半身に痛みが出やすい
梅雨時や雨の日など、湿気の多い日は特に症状が重くなりやすいです。
これは湿気の邪気による痛みです。痰湿(たんしつ)といいます。
湿気によって、体内の水分である津液(しんえき)の流れが悪くなり、滞って固まると、痰という状態になります。
これが詰まると痛みとなって現れます。体内の水液代謝が悪くて、湿が発生しても起こります。
湿は水分なので重く下の方へと溜まりやすいので、体の重さやだるさを伴った痛みとなります。
・冷えを伴う痛み・温めると楽になる痛み
温めると楽になる痛みは冷えによるものが多いです。
気温に対して、寒い格好をして体を冷やしている、冷たいものや生ものの過食、いろんな原因で体を自分自身で温められない時、気血津液の流れが悪くなって痛みが発生します。
冷えで流れが悪くなっているだけなので、温めると解消して症状は軽くなります。
©2015女性未病研究所